第35回日本頭蓋底外科学会 第35回日本頭蓋底外科学会

ハンズオンセミナー

申込方法

ハンズオンセミナーの受講を希望される方は、事前登録制となっております。
下記の登録フォームからお申し込みください。

お申し込み期間

2024年6月20日(木)まで
(※定員が達し次第終了となります)

必ず、学会参加登録を完了してからハンズオンセミナーを登録するようにしてください。
参加費のお支払いは、セミナー会場にてお支払いいただきます。
急遽、セミナーに参加できなくなった場合は、会期の1週間前までに運営事務局までお知らせください。

ハンズオンセミナー1

日時
2024年7月13日(土)9:50~11:30
会場
あわぎんホール3F 展示室6-8
プログラム概要
「顎関節上関節腔の穿刺と洗浄療法」
  • 顎関節上関節腔の穿刺ならびに洗浄療法の基本的な術式について、術野のセッティングも含めて実習形式で学ぶ。
参加費
3,000円
定員
24名
【受講時間:100分】
  • 顎関節上関節腔の穿刺・洗浄療法に関するレクチャー 30分
  • 各インストラクターのもとで、質疑応答しながら2人1組で相互実習 60分
  • 全体を通しての質疑応答 10分
座長
濱田良樹(鶴見大学歯学部口腔顎顔面外科学講座)
インストラクター
濱田良樹(鶴見大学歯学部口腔顎顔面外科学講座)
栗田 浩(信州大学医学部歯科口腔外科学教室)
佐藤 毅(九州歯科大学歯学部口腔保健学科歯科衛生士育成ユニット)
伊藤 耕(埼玉医科大学医学部口腔外科学教室)(レクチャー担当)

セッションのねらい

顎関節上関節腔洗浄療法は、顎関節症に対する外科的治療の第一選択となる術式で、顎関節症の診断・治療に携わる本学会の会員各位には、その効果発現のメカニズムなど臨床的意義をご理解のうえ、できれば実践レベルのテクニックを習得していただきたいと考えております。そこで今回のハンズオンセミナーでは、顎関節上関節腔の穿刺・洗浄療法の術野のセッティングも含めた一連の術式について、経験豊富なインストラクターと気軽に対話(質疑応答)しながら、実際に使用する器材を用いつつ相互実習形式で習得することを目的としました。

ハンズオンセミナー2

日時
2024年7月13日(土)13:10~15:10(第1部:13:10〜、第2部14:10〜)
会場
あわぎんホール3F 展示室6-8
プログラム概要
「咀嚼筋および関節痛の触診法」
  • Diagnostic Criteria for Temporomandibular Disorders (DC/TMD) に準拠した咀嚼筋および顎関節の触診法
参加費
3,000円
定員
第1部(13:10~14:05)20名
第2部(14:10~15:05)20名
【受講時間:55分】
  • イントロ(筋触診の意義と方法) 10分
  • インストラクターによるデモおよび相互実習 40分(実習中も途中で適宜質問を受ける)
  • 質疑 5分
座長
島田明子(大阪歯科大学医療保健学部口腔保健学科)
インストラクター
島田明子(大阪歯科大学医療保健学部口腔保健学科)
小見山 道(日本大学松戸歯学部クラウンブリッジ補綴学講座)
築山能大(九州大学大学院 総合歯科学講座 歯科医学教育学分野)
飯田 崇(日本大学松戸歯学部クラウンブリッジ補綴学講座)
佐藤 仁(昭和大学歯学部口腔外科学講座 顎顔面口腔外科学部門)
協力
サンスター株式会社

セッションのねらい

今回のハンズオンセミナーは、DC/TMDに準拠した咀嚼筋および顎関節の触診をインストラクターの指導のもとで実際に参加者が行い、咀嚼筋および顎関節の触診を適切に実施するための具体的な方法を習得していただくことを目的とする。以下に方法の概略を示す。

1.DC/TMDに準拠した咀嚼筋および顎関節の触診

2014年初頭に公表されたDiagnostic Criteria for Temporomandibular Disorders (DC/TMD)では、触診する筋および部位、触診圧等が明確に規定されている。
標準的な触診の部位としては、咀嚼筋では部位が明瞭で口腔外から加圧できる咬筋と側頭筋、顎関節では下顎頭外側極、下顎頭外側極周囲を対象とする。なお、触診のプロトコールには、補足の触診部位として顎二腹筋後腹、内側翼突筋、外側翼突筋、および側頭筋腱が含まれるが、再現性や信頼性の問題が解決していないため、これらの部位の結果はDC/TMDの診断には用いられない。
筋触診時の圧力に関しては、頭頸部領域ではこれまで約2kg/cm2が一般的であったが、DC/TMDでは、咬筋、側頭筋、顎関節の下顎頭外側極周囲は1kg/cm2、顎関節の下顎頭外側部および追加の触診部位は0.5kg/cm2に規定されている。
加圧時間は、圧痛の検知のみを目的とする場合には2秒間で良いが、関連痛の有無を検出するためには5秒間加圧する必要がある。
触診は片側ずつ行うことを原則とし、反対側の頭部を診察者の手で支えつつ指先で当該部位を加圧する。その際、触診の直前に、圧力計等を用いて手指の加圧力を校正する。

2.咀嚼筋および顎関節の触診の重要性

咀嚼筋および顎関節の触診を適切に行うことは、顎関節症の病態である咀嚼筋痛障害および顎関節痛障害の診断に必須である。筋骨格系の問題である顎関節症の疼痛は、自発痛よりもむしろ「機能時の疼痛」を特徴とするため、咀嚼筋や顎関節に負荷がかかった際に疼痛が増悪するのが一般的である。咀嚼筋および顎関節の疼痛の有無の評価に加えて疼痛誘発試験である触診(圧痛検査)を行い、患者が日頃経験している「いつもの痛み」を再現できるかどうかを確認する。
顎関節症による痛みは咀嚼筋痛と顎関節痛とに大別される。診察の際には、必ず両者を鑑別し、「咀嚼筋痛」があるのか、「顎関節痛」があるのか、それとも、「咀嚼筋痛と顎関節痛の両方」があるのかを把握する必要がある。また筋の触診は、非歯原性歯痛と歯原性歯痛との鑑別に際しても極めて重要である。頭頸部筋・筋膜痛の50-85%は関連痛により非歯原性歯痛を引き起こすことや、非歯原性歯痛と診断された患者の51%は筋性歯痛であったとする報告などから、適切な筋の触診は歯痛の診断においても欠くことのできない検査である。

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